
被災した子どもさんのご近所の方へ 2011.04.12
2011年3月17日、日本小児精神医学研究会より
子どものストレス症状と接し方についてのリーフレットが発表されました。
現地の方、現地へ行かれる方、関東など他の地域でもこのような症状のお子さんがいるかもしれません。
ぜひご一読ください。
災害後、あなたの近くにこんなお子さんはいませんか?
・表情が少なく、ぼーっとしていることが多い。
・話をしなくなったり、必要以上におびえている。
・突然興奮したり、パニック状態になる。
・突然人が変わったようになり、現実にないことを言い出す。
・そわそわして落ち着きがなくなり、少しの刺激でも過敏に強く反応する。
・いらいらしていて暴れたりする。
・吐き気や腹痛、めまい、息苦しさ、頭痛、頻尿、おねしょ、眠れない、からだの一部が動かない…
などの症状を強く訴える。
・今まで、言うことを聞いていたのに反抗をする。または、逆に、急に素直になってしまった。
これらの症状は、非常に強い恐怖の体験を受けて、心が混乱したせいで起こることがあります。
これを「急性ストレス障害」、長期化すれば「心的外傷後ストレス障害」といいます。
★こういう場合には、子どもたちに次のように接してください。
まずば、安全・安心を感じること、そしてよく眠れることが大切です。
(1) 家族が集まれたから「もう大丈夫」「ここは安全だよ」「守ってあげるからね」と伝える。
(2) みんな集まっているから、安心していいことを告げる。
(3) 「心配なことがあったら無理しないで教えてね」と告げる。
(4) こういう事件が起こってしまったことは「あなたのせいではない」「誰も悪くない」
「○○が出来なくても恥ずかしくないよ」と告げる。
(5) 自分の身におきた恐怖の体験について、子どもが自分から話し出した時は、
無理にやめさせようとせず、その事実や怖さに耳を傾けてあげてください。
[※ただし(a)軽度の場合で、(b)子どもに表現する気持ちがあり、
(c)被災時の気持ちを共感できる雰囲気や、体験を共有しうる場合に限ります]
(6) 痛いところがあったら、さすってあげてください。
(7) お子さんを1人にせず、できればスキンシップを心がけてください。
こういった対応は、少なくとも2・3カ月間から半年間、
また、必要に応じてそれ以降も、絶えず繰り返してください。
なお、このような大人の態度は、災害時でなくとも子育てには望ましい態度です。
■日本小児精神医学研究会 (リーフレットPDF)
■災害用共有ファイル (災害後に生じる子どものストレス症状についての一般向けリーフレット)
